チャールズ国王、がんと診断 英王室発表「世間の理解の一助に」
英王室は5日午後、チャールズ国王(75)ががんと診断されたと発表した。1月に前立腺肥大症のため治療を受けた際に病院側から懸念を示され、検査をした結果、わかったという。前立腺がんではないが、「現時点でこれ以上の詳細の公表は控える」としている。 【写真】ママの手術痕を見ないふりした 語られなかった母のがん 発表によると、チャールズ国王は5日からがんの治療を始めた。「治療に前向きに取り組み、一日も早く公務に復帰することを心待ちにしている」という。 病院側からは公務を見送るよう勧告され、英王室は「今後予定されている多くの公務は、余儀なく変更か延期をする」としている。「国王は失望させたり、迷惑をかけたりするかもしれないすべての人に謝罪したい思いでいる」という。 一方、チャールズ国王の妻、カミラ王妃(76)は予定通りの公務を続ける。英PA通信は関係者の話として、国王の次男ハリー王子(39)が国王に会うため、近日中に拠点とする米国から英国を訪れると報じた。 チャールズ国王は1月26日、前立腺肥大症の治療のためにロンドン市内の病院に入院。同29日に退院し、前立腺肥大症については術後の経過は良好と発表されていた。 英王室によると、2月5日はがんの治療を始めるため、英東部サンドリンガムの邸宅からロンドンに戻った。同日夜もロンドンで過ごすという。 英王室は従来、王族の健康状態についてはあまり開示してこなかった。今回については「臆測を避けるため、また、がんを患っている世界中のすべてのひとに対する世間の理解の一助となることを願い、診断結果の公表を決めた」という。 チャールズ国王は長年、がん患者や患者団体、医療従事者らを支援しており、今月2日にも、ロンドン市内の病院にがん患者の支援センターを立ち上げたばかりだった。