人類の脳が"1億倍"に拡張!? 映画『マトリックス』のようなスーパーブレイン 研究者「そう遠くない未来の実現を」
情報を脳に送り込むという発想
アメリカのコンピュータ科学者であり未来学者のレイ・カーツワイルは、2045年には脳をブーストさせる人工的なインターフェイスが登場するだろうと予言している。それはまるで映画『マトリックス』のような話だ。 【写真】廃墟となった26の軍事施設が私たちに語りかけるもの
人間の脳が最大「1億倍」の能力を持つ未来も…
まず明確に断っておくと、カーツワイルが言っているのはエンターテインメント用の技術の話ではない。ナノテクノロジーを使って脳を構築することの利点についての発言だ。 いずれすべてが接続され、人類が「スーパープレイン」を持つ時代が訪れる可能性があるというのが一部の科学者の考えだ。そのことによって、社会的や経済的な背景とは無関係に、人類に真の平等がもたらされるというのだ。そうなれば、全人類がついに相互に理解し合う時代が訪れるかもしれない。
生体を傷つけずにナノボットを送りこむ方法を模索
そのためには、数千億個という目に見えないほど小型のナノボットが必要になる。静脈注射による血流への注入や経皮駐車や鼻腔からの注入など、さまざまな方法でナノボットを送り込み、脳細胞に埋め込む研究がされている。 いくつかの問題さえクリアできれば、ナノボットによる脳のモニタリングを通じて、アルツハイマー病によるシナプスの消失や、それに伴う認知機能の低下など、脳の老化の問題が解決されないとも限らない。ナノボットによる臓器の修復も可能になると考える、カーツワイルのような科学者もいる。
危険性についても認識する必要がある
未来的な超知能のビジョンだが、そこにはいくつかのマイナス面もある。 例えば、オンライン接続に付いてまわるプライバシーやセキュリティのリスクだ。もし究極的な情報接続が実現するのであれば、そのような問題から個々人を保護するためのテクノロジーも求められることになる。技術展開によっては、社会的にアクセスすることができない人々を生み出してしまう可能性もある。 体内へのナノボットの導入によって起こる健康リスク、さらには規制など倫理的な問題もあるだろう。安全な導入方法はあるのか? 血液脳関門を通過させることのリスクは? 細胞とナノボットによるデータ交換が人体に及ぼす影響は? この先に待ち受ける幾多の現実的なハードルについても、研究者たちは論文のなかで議論を続けている。
