日本郵政が傘下のゆうちょ銀行の株式を売却する理由 #専門家のまとめ

久保田博幸金融アナリスト
(写真:西村尚己/アフロ)

 日本郵政が傘下のゆうちょ銀行の株式を3月にも売却する方針を固めたそうである。約4億2000万株を売り出し、売却額は6000億円規模になるとみられる。

 出資比率(議決権ベース)を現状の約61.5%から50%以下にし、郵政民営化法がゆうちょ銀に課す規制の緩和につなげる。日本郵政からの出資比率が50%以下になれば、政府の認可が必要な新規業務が届け出で済むようになり、新規業務への規制が緩和される。これによって、経営のスピード感を高めるねらいがある。

エキスパートの補足・見解

 日本郵政が傘下のゆうちょ銀行の株式を3月にも売却するのは、出資比率(議決権ベース)を現状の約61.5%から50%以下にすることで自由度を増すことが狙いとなる。

 日本郵政からの出資比率が50%以下になれば、政府の認可が必要な新規業務が届け出で済む。これまでは郵政民営化法の規定で国の認可が必要となっていた。

 すでにかんぽ生命は50%を下回っている。

 日本郵政のゆうちょ銀への出資比率は現在61.5%となっており。2025年度までのできるだけ早期に出資比率を50%以下に引き下げることを目指しているそうである。

 ゆうちょ銀行の株の売却は2023年3月以来となるが、市場への売却とゆうちょ銀による自社株買いを組み合わせて市場への影響を和らげるとも報じられており、売却による株式市場への影響はそれほど大きくはないと思われる。

 ただし、新規業務を巡っては競合する地域金融機関からの反発は必至とされ、新記事事業へのスピード感が増したとしても、ゆうちょ銀がどこまで新たな業務を担えるかは不透明。