1年以内に退職する新任教員が急増、見せかけの働き方改革だけでしかないのが理由。本質的な働き方改革を!

前屋毅フリージャーナリスト
学校から教員がいなくなる(写真:イメージマート)

 東京都が2024年度に採用した公立学校の新任教員のうち、全体の5.7%にあたる240人が1年以内に退職していた。しかも、その人数は増えつづけており、教員不足に拍車をかけている。

|1年以内退職者は増えつづけている

 東京都教育委員会が公表したところによると、1年以内に退職した教員の数は2024年度は240人だったが、2020年度は87人である。4年間で、3倍近くにも増えていることになる。

 そして退職理由が、2024年度の240人のうち9割が「自己都合」となっている。自己都合にもいろいろあるが、なかでも多いのが精神面での不調で、全体の4割を占めている。

 教員として働きはじめて1年以内に退職に追い込まれるほど精神面で不調を兆したというのだから、学校現場での働き方の「過酷」さが想像できるというものだ。退職にまでいたらなくても、精神面での不調に悩んでいる新任教員はかなり多いと想像できる。

 こうした過酷な労働環境が、なぜ改善されないのだろうか。教員の働き方については以前から問題視されているし、各教育委員会も改善案を示してきている。東京都教育委員会も、2023年度から2026年度までを期間とする「学校における働き方改革の推進に向けた実行プログラム」(実行プログラム)を2023年3月に策定している。

 そこには、「時間外在校時間」(いわゆる残業)が1ヶ月あたり45時間を超える教員の割合を0%にするとの目標も掲げられている。45時間は、時間外在校時間について文科省が指針として定めている上限である。

 2023年11月に東京都教育委員会が発表した「実行プログラム」の「中間まとめ」によれば、時間外在校時間が45時間を超える教員の割合は、小学校で2019年10月の48.2%から2022年10月には39.0%と9.2%の減少となっている。中学校でも56.3%から48.6%へと7.7%減っている。45時間の上限を超える割合は減っているわけで、教員の残業は減っているようにおもえる。これだけを見ると、働き方改革が推進されて、教員の働く環境は改善されているようにおもえてしまう。

見せかけでしかない働き方改革

 しかし、「時間外在校時間」という言い方に注意してもらいたい。正規の勤務時間を過ぎて学校に居た時間が時間外在校時間であり、在校して、つまり学校内で残業していた時間ということになる。ここには、家に持ち帰って仕事する「学校外」での残業時間は含まれていない。

 働き方改革が注目されるなかで、校長や副校長、教頭などの管理職は教員に早く帰るよう促している。一定の時刻になると職員室の照明を消したり、遅い帰宅時間が続く教員には個別に指導したりしているという話も珍しくなく、「強制退去」を命じているようなものだ。管理職にうるさく言われては、教員も学校内に長く居ることができない。そういうわけで、時間外在校時間は減っていることになる。

 時間外在校時間が減って、それで教員の仕事が終わっているのならいい。しかし、仕事が減っているわけではないので、終わらない。終わらないとなると、自宅など学校外でやるしかなくなる。時間外在校時間は減ったかもしれないが、その分だけ学校外での残業時間が増えてしまうことになる。働き方改革は推進されるどころか、途中で仕事を中断されたり、管理職による監視が厳しくなるうえに持ち帰り仕事が増えて、教員が疲れる状況は加速している。

 これでは、新任教員が精神面で不調をきたしても不思議ではない。その結果として、退職に追い込まれているのだ。

 労働環境の悪化で精神面で不調をきたすのは、新任教員ばかりではない。ベテラン教員でも同じである。

 見せかけの数字だけでは、学校現場の働き方は改善されない。このままでは新任教員の退職は減らないだろうし、教員志望者も増えるはずがない。

 必要とされているのは、わずか1年目で精神的に追いつめられるような職場を改善することでしかない。見せかけではなく、ほんとうの意味での働き方改革が求められている。

文部科学大臣を見る限り無理です。
そもそもすぐに代わる。
統一教に関わっているのもいた。
もう全てが限界を超えました。
グレートリセットです。
おくだばり下さいませ。