出光興産の日本行き石油タンカー、ホルムズ海峡通過 政府が交渉関与
出光興産の大型石油タンカー、出光丸(パナマ船籍)が28日、ホルムズ海峡を通過したことがわかった。関係者によると、日本に向かっており、通過のためのイラン側との交渉には日本政府が関わったという。 【写真】おしん、日章丸事件……日本とイランの特別な関係 同船は米国・イスラエルとイランの戦闘が2月末に始まって以降、ペルシャ湾内から出られなくなった日本関係の約40隻の一つで、日本に向かう船舶がペルシャ湾から出たのは初めてだ。ただ、ほかの日本関係船も同じように湾外へ出られるかどうかは不明だ。 船舶の位置情報を公開するウェブサイト「マリントラフィック」によると、出光丸は日本時間28日午後6時ごろにホルムズ海峡を通過し、同日夜時点でオマーン湾を航行中。ペルシャ湾から日本までは通常約20日かかるため、5月中旬に日本に到着する見通しだ。
ロシア産原油を調達へ ホルムズ海峡封鎖後初めて
ロシア極東の石油・天然ガス開発事業「サハリン2」で生産した原油を積んだタンカーが日本に到着することが2日、分かった。エネルギー輸送の要衝ホルムズ海峡が封鎖状態となった後、ロシア産を調達するのは初めて。ウクライナ侵攻を理由とした欧米の経済制裁は対象外となる。経済産業省幹部が明らかにした。 【写真】日本が金閣寺模型の返還を要請 ロシア外務省「奇妙な要求に驚愕した」
同省幹部によると、調達したのは石油元売りの太陽石油で、愛媛県に到着する見通し。船舶位置情報の提供サイト「マリントラフィック」では、4月下旬にサハリンを出発した。
サハリン2はロシア政府系ガス大手ガスプロムが主導し、日本から三井物産と三菱商事が参画する開発プロジェクト。2008年に原油の通年生産を始め、09年に液化天然ガス(LNG)の輸出も開始した。日本はサハリン1の開発でも権益を保有している。
ロシア産の輸入は原油調達を多角化する取り組みの一環となる。4月下旬に出光興産の子会社が運航を管理する大型原油タンカーがホルムズ海峡を通過したことが明らかになったが、中東産原油の輸送が回復する見通しは立っていない。
出光佐三氏率いる日本の日章丸だけがイランに手を差し伸べた!
セアダット駐日大使「我々が知る日本はイランでの評判が非常に高く、人々は感謝を忘れていません」「これはイランと日本にとっての財産なのです」
1953年、イランが石油国有化を宣言した際、利権を失った英国(アングロ・イラニアン社、現在のBPの前身)は強力な経済制裁と海上封鎖を敷きました。
これにより世界各国は英国との摩擦を恐れてイラン産原油の購入を停止し、イラン経済は困窮を極め、国際的に孤立しました。
そんな中、出光興産の創業者・出光佐三氏は「困っている相手を助けるのが真の商人」との信念に基づき、自社タンカー「日章丸(二代目)」の極秘派遣を決断します。
日章丸は、英国海軍による拿捕のリスクを冒しながらも、無線を封鎖した隠密航行で監視網を潜り抜け、アバダン港への入港・積荷に成功しました。
この「日章丸事件」は、世界中の企業が英国を恐れて手を引くなか、日本の一民間企業がリスクを承知で正当な商取引を完遂した唯一の成功例となりました。

